いい日
今日もとても、いい日でした。
午前中、はなうたまじりにランチの準備をしていたら、1本の電話が。
声の主は、わたしが19歳の頃初めて所属した事務所の、人生初のマネージャさんで
今は売れっ子WEBデザイナーの、頼れるお兄さん。
「スダチ、いる?」
「いる!」
「じゃあ今から届けるね。」
30分後、2歳になる可愛い娘さんとふらり現れた彼。
徳島よりいただいたという、美しい緑色のスダチのお裾分けと、
近所のパン屋さんで買ったんだと、美味しそうなパンのおみやげを手に。
せっかくだからとみんなでランチをして、子たちと戯れ、とりとめのない話に花を咲かせ。
そんな何気ない午後が、とてもとても豊かにきらめいて、嬉しくて。
そしてあまり口にはしなかったけれど、
なんだか今日はいろいろなことをしみじみ思い出しました。
20歳の時、わたしが大事なライヴ前日にいきなり金髪にして、当時マネージャーだった彼に
やんわりと叱られた事や、何処へ行くにも帰るにも、お迎えに来て送ってもらっていたこと、
いろんなコンサートに連れて行って勉強させてくれたこと、数知れぬ名作CDを聴かせてくれたこと、一緒に乗り越えた大きな試練…
あれからずいぶん時が流れ、変わったことがたくさんで。
でも、変わらない何かが、ここには確かにあって。
今ではお互いに家族が増えて、それぞれの毎日をひとつひとつ大事に重ねている。
彼は余分なことはなにひとつ語らないけれど
わたしの音楽をいつでも心底応援してくれて、
大事なことをさりげなく教えてくれる
今でもすごく大きな存在です。
またね、と小さな恋人を助手席に乗せ走り去る姿に
こころのなかで何度もありがとうをつぶやいたのでした。
なんだか背筋がしゃんとして、ますますやる気がみなぎって、
歌種準備も快調で。
そしたらあっという間に夜になり、
いつもより丁寧な気分で夕食を作りました。
そしていただいたパンをかじってみたらものすごく美味しくって、
そのはずみで、1年以上ぶりに、ワインを1杯。
う、旨い。
そんな今日もとても、いい日でした。
明日もきっと、どんな日もきっと、いい日と感じられる
素敵なわたしでありたいです。
良き夢を。