最高の2012年ありがとう!
もう少しで今年もおしまいだなんて信じられないなあ。
しみじみとあれこれを振り返って、改めて最高の1年だったと感じています。
新しいふるさとになった山梨で、音楽事務所とschoolを立ち上げたこと、沖縄で録音をしたこと、
玉城ちはるちゃんのアルバムに、作詞作曲、ピアノで参加させていただいたこと、その他自宅スタジオで歌やピアノをたくさん録音していろいろな方の作品のお手伝いをさせていただいたこと。
そして長男の誕生。
ふたりの子どもの母となったわたしは、ずいぶん強く、すこし優しく、そして涙もろくなりました。
娘と息子に出逢えたことは、人生の中で最高の、そして一生分のギフトをもらった感じ。
4人になった家族は、まちがいなくいちばん大切な宝物です。
人としてようやく一人前になる準備に入らせていただいたような気がしている2012年、
ライヴもじょじょに再開しています。
家族連れでぞろぞろ出向くことになる今後の活動スタイルを、
そして私の音楽を深く理解して愛して下さる方々のあたたかなお声がけにうれし涙を流しながら、これまでよりもはるかにスローペースながら、歌を届けるという歩みを進めています。
どの演奏も不思議な事に、ひとりで身軽だった時代よりも素晴らしかったと思えることが
今年の大きな実りであり、ああ。音楽してる!と実感できる喜びが、どんどん膨らみゆくのを感じます。
そんな中、2012年最後のライヴとなったのは、山形、名月荘でした。
素晴らしい陶芸家でありアーティストである長瀬渉さんにお声がけいただき、
彼の大切な個展の、クロージングライヴでの演奏。
渉さんとは2006年の初め、人生どん底のタイミングに知り合いました。
音楽を続ける勇気などもう一滴も残っていなかった時ににわたしの音楽に出逢ってくれた彼は、心底わたしの歌を愛してくれ、その後なんども個展でのライヴを企画してくれました。
前回山形で演奏させていただいたのは二年前、娘を出産してからの作品「愛をひとつ」というアルバムのツアーの最終日。
あれから時が流れ、今回も出産後まもなくのライヴのお誘い、
しかも、「アルバム作ってよー!」との声。
正直とても躊躇しました。
子どもがふたりもいて、毎日スクールのレッスン、録音のお仕事などなど、
信じられない位にドタバタしているなかで、まさか自分のアルバムを作るなんて不可能だと思っていました。
でも、「無理した方が楽しいって!」とさわやかに言われ、その言葉がずしんと響いてしまいました。
何ヶ月もほとんど眠らずに制作をして、だれも見ていなくてもものすごくものすごく努力をし続けて、人と人との関わりをとてもとても大切に、それでいてしっかりと自分のペースを貫いて歩んでいる彼の言葉の前には、なんのいいわけもできない自分がいました。
「工房でいつもハセガワチャンの歌きいてがんばってるんだオレ。
そろそろ新作聴きたいなあ。」
そのシンプルなコメントが、わたしのスイッチボタンでした。
そこから、プロデューサでもある夫の絶大なる協力、第二の家族であり、音楽的に超協力サポートをしていただいている、沖縄のトム・イナガワさん&梨恵さんご夫妻の語り尽くせぬ応援のもと、6枚目のアルバム「虹色」が誕生しました。
入倉 都と改めてからは初めての作品になりますが、
これほどシンプルで、愛に満ちたアルバムができるとは
自分が一番びっくりしています。
なにしろすべて手作業、ちいさなちいさな事務所&レーベルからの発信なので
お届けするまでには時間がかかると思うのです。
まずはライヴ会場で、そしてゆくゆくは通販でもお届けできるように来年は(もう数分後ですが)がんばります。
山形で発売したときには、これまでたくさん作品を発表してきたなかでも
いちばんぐっとくるものがありました。
ものを作る、ということを一生懸命に、初心にかえってできたからだと思うのです。
そんな想いのライヴは、やっぱり心底楽しかったし、嬉しかったし、
届けたいという気持ち、音楽が大好きなんだという気持ちが素直に表現でき、
そして、音楽をすることでわたしはこんなにまで「生かされている」と感じられた、すばらしいものになりました。
長瀬渉さんおくさまの恵子さん、お世話になった方々、ほんとうに、ありがとうございました!
自分の歌を歌い始めて17年、デビューして13年目にしてようやく、心がここまでたどり着きました。
いつでも道の途中ではありますが、
ここからがスタートだとどんな時も感じながら、自分の歩幅でじっくりと音楽と向かい合って行きたいと思っています。
つい長くなりましたが
そんな2012年のおしまいに、
こころからの感謝をこめてごあいさつでした。
来年2013年にも、よい音楽を(まずはアルバムを!)お届けできるように
そして人として成長できるように
毎日を笑顔で、素敵な日々を暮らしたいです。
これからも末永く、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとう2012!!!!!!!!!
入倉 都